韓国新方針に抗議=合意「着実な履行」要求

韓国新方針に抗議=合意「着実な履行」要求―日本政府

日本政府は9日、韓国政府が慰安婦問題をめぐる日韓合意に関して新たな方針を発表したことに抗議した。

河野太郎外相は「最終的かつ不可逆的な解決」と明記した合意の「着実な履行」を引き続き求めていく方針を表明した。

河野氏は外務省で記者団に「日韓合意は国と国との約束だ。政権が代わっても責任を持って実施されなければならないというのが国際的かつ普遍的な原則だ」と強調。「韓国が日本にさらなる措置を求めることは、全く受け入れることができない」とも語った。この後、日本政府は東京とソウルでそれぞれ外交ルートを通じて抗議した。

韓国政府は新方針で、合意の再交渉は求めなかった。日本側との決定的な対立を避けたとみられるが、日本外務省幹部は「最低限のことで当然だ。評価するような話ではない」と突き放す。安倍政権幹部の一人も「合意は1ミリたりとも動かさない」と明言した。

合意に基づき日本側が拠出した10億円を韓国政府が負担するとした点も、別の日本外務省幹部は「どういう意味か分からない」と首をかしげた。韓国側は元慰安婦らの「名誉・尊厳の回復」なども求めており、日本政府はその意図をただす方針だ。