五輪不参加示唆で圧力=実務協議控え北朝鮮

五輪不参加示唆で圧力=実務協議控え北朝鮮

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は14日配信した論評で、韓国の文在寅大統領が新年の記者会見で、米主導の制裁・圧力を評価し、北朝鮮の非核化に向けた対話の必要性に言及したことについて、「和解局面に冷や水を浴びせる妄言だ」と非難した。

その上で「(平昌での)冬季五輪に参加するわが代表団を乗せた列車もバスも、まだ平壌にあることを知るべきだ」と警告した。

韓国と北朝鮮は15日、軍事境界線がある板門店の北朝鮮側施設「統一閣」で、北朝鮮の芸術団の韓国派遣に関する実務協議を行う予定で、協議を前に五輪参加を取りやめる可能性をちらつかせ、韓国に圧力をかける狙いがあるとみられる。韓国統一省当局者は14日夜、「北朝鮮から実務協議の取り消しや延期を求める連絡は来ていない。予定通り開催する」と述べた。

実務協議では、金正恩朝鮮労働党委員長の肝煎りで創設された女性中心の音楽グループ「牡丹峰楽団」の初訪韓が実現するかが焦点。北朝鮮が提示した実務協議の代表団名簿には、牡丹峰楽団の団長、玄松月さんが含まれているが、肩書は「管弦楽団団長」となっている。