千葉市   スターライトクロス男子エリート

千葉市

スターライトクロス男子エリートはクラークが圧勝 Squidチーム勢が男女ダブル優勝

 

ジャパンシクロクロス(JCX)シリーズ第5戦となるスターライトクロスinサイクルモードが11月10日、千葉市の幕張海浜公園で開催され、男子エリートではアンソニー・クラーク(アメリカ、Squid Bikes)が序盤から独走体勢を築いて圧勝。女子エリートもサマンサ・ルーネルズ(アメリカ、Squid Bikes)が中盤から全日本チャンピオンの今井美穂(CO2bicycle)を突き放して独走勝利を飾った。

異次元の走りでクラークが圧倒
スターライトクロス最大の特徴はなんといってもメインレースのスタート時間が午後6時30分であること。つまり、夜間に行われることだ。さらに昨年からUCI C2カテゴリーに昇格しており、ホビーレーサーだけでなく、国内外のトップ選手が集うハイレベルなレースとなった。トップ10の選手までUCIポイントが入るため、ポイントを巡る争いも見どころの一つとなっていた。
およそ2.5kmのコースには芝が多く、起伏に富んでおり、細かい上り下り、ユニークな森のセクションもあった。コースには2つのシケインがあり、テーブル状の急斜面、幅6メートルの舗装路セクション、およびダートセクションといったさまざまな地形が含まれていた。

87人がエントリーした男子エリートレースはすっかり日が沈んだ中スタート。位置取りが重要となるスタート直後の芝区間では、横山航太(シマノレーシング)が先頭に出て猛スピードで通過。細かいコーナーが連続する区間を経て、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が集団からわずかにリードを築いて独走に持ち込むも、1周回を終える頃には有力勢が集結し集団前方を確保していた。
すると、2周目からクラークが集団から飛び出した。前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、ギャリー・ミルバーン(オーストラリア、SPEEDVAGEN X MAAP)、小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)、織田が追走に入っていた。

先頭のクラークは180度コーナーで減速した後も、後ろを振り返ることなくダンシングで猛加速。異次元のスピードで飛ばしていき、人数に勝る後続集団との差をどんどん開いていった。クラークがあまりにも速すぎるため、タイムカットとなる選手が続出。最終周回はわずか20人のみが残るサバイバルな展開となっていた。
クラークは2位以下を寄せ付けることなく独走勝利。最後は沿道の観客とハイタッチしながらのフィニッシュとなった。
2位争いのスプリントは全日本チャンピオンの小坂が制し、前田が3位に入った。

優勝したクラークは「とても疲れたよ」と会場の笑いを誘い、「最初の方は前に前に行くことを心がけていて、途中後ろの方でミスがあり、知らない間にギャップができていたので、これは行けると思った。後は落ち着いてレースを展開するだけだった。この素晴らしいメンバーと戦えて最高だった」とレースを振り返っていた。

今井善戦するもルーネルズに及ばず
23人がエントリーした女子エリートレースは、午後5時にスタート。序盤は全日本チャンピオンジャージを着る今井が先頭でレースを展開。すると、今井は後続を引き離して独走に持ち込んだ。しかし、ルーネルズは単独で今井にブリッジ成功。しばらく2人で走る展開が続いたが、レース中盤にルーネルズが今井を置き去りにして独走に持ち込んだ。

そこからはルーネルズの強さが際立ち、じわじわと今井との差を開いていく。今井はなんとか10秒程度の遅れに留めて、ルーネルズに食らいつくも最後まで差を縮めることはできなかった。
ルーネルズは独走のままホームストレートに到達。沿道のファンとハイタッチしながらフィニッシュし、優勝を飾った。

2位には今井が、3位は優勝したルーネルズのチームメイトのエミリー・カチョレック(アメリカ、Squid pro team)が入った。男女ともにSquidチームの独壇場といえる結果となった。

エリート男子
1 アンソニー・クラーク(アメリカ、Squid Bikes)
2 小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
3 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)

エリート女子
1 サマンサ・ルーネルズ(アメリカ、Squid Bikes)
2 今井美穂(CO2bicycle)
3 エミリー・カチョレック(アメリカ、Squid pro team)