千葉市  人気作「青のオーケストラ」

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幕張総合高オケ部、漫画の舞台に 人気作「青のオーケストラ」とのコラボ動画公開

千葉県立幕張総合高校(千葉市美浜区)のシンフォニックオーケストラ部と、同校をモデルにした人気漫画「青のオーケストラ」のスペシャルコラボ動画がインターネットで公開されている。動画には漫画のキャラクターとともに“幕総オケ部”の実際の練習シーンや演奏曲が登場。同漫画の4巻発売に伴い実現した企画で、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で視聴できる。

同漫画は県内在住の漫画家、阿久井真さんの作品で、オーケストラ部の男子高校生がバイオリンと真摯(しんし)に向き合っていく姿を描いた青春ストーリー。昨年5月から漫画アプリに連載されている。阿久井さんを担当する出版社員が幕総オケ部出身だった縁で、阿久井さんの取材が実現。作中には同校の校舎や幕張の海など周辺地区の情景をほうふつとさせる描写がある。

幕総オケ部は「日本学校合奏コンクール」の高校の部で、前身のコンクール時代も含め最高賞を昨年まで11年連続で受賞した県内屈指の強豪。部員約170人の大所帯で、初心者も多く在籍している。

コラボ動画の撮影は7月に行われ、部員らは合奏シーンなどを熱演。2分26秒の動画の中で、同漫画の主人公・青野一がライバルと競演するシーンに加え、ひたむきに部活動に取り組む部員たちの姿が映し出される。幕総オケ部が過去の大会で演奏したリヒャルト・シュトラウスの組曲「ばらの騎士」もBGMに使われ、臨場感のある音色で動画を盛り上げている。

今回のコラボ動画について阿久井さんは「初めて幕総オケ部を取材した日の帰り道、何とも言えない高揚感を感じたことを今でもはっきり覚えています。音楽に真正面から向き合う彼らの熱量は凄(すさ)まじく、そのエネルギーを分けて貰(もら)えたからこそ、今『青のオーケストラ』を描けていると思います」とコメントした。

撮影に参加した2年生の鬼沢大地部長(16)は「自分たちにとって見慣れた風景が漫画に登場しており、不思議な感じ。これからも自分たちらしい演奏をしていきたい」と笑顔を見せる。顧問の伊藤巧真教諭(31)は今回のコラボを通し、「音楽と真剣に向かい合い頑張っている生徒たちがいることを知ってもらえれば」と話した。

同部は10月に同コンクールの予選となる県大会へ出場する。来年3月15、16日には県文化会館で「スプリングコンサート2019」を開催予定。詳細は同部ホームページへ。