浦安市 <浦安>スケボー場有料化検討「子供通えなくなる」戸惑う声
千葉県浦安市は市運動公園(同市舞浜)内にあるスケートボード場について、現在は無料の利用料を有料とする方向で検討を進めている。市は「受益者負担が原則」としているが、スケボーは2020年東京五輪の追加種目に選ばれており、地元関係者からは「注目されている競技で、毎日楽しみに通っている子どもたちが通えなくなる」など反対の声が上がっている。公設・公営のスケボー場では無料の施設が多いという。
同市では、1999年に小規模のスケボー場がつくられた。その後、地元愛好者からの拡大整備の要望や、駅前などでスケボーをする若者らに市民から苦情があったことから2005年に約800平方メートルに拡大。17年3月には約5000万円をかけて約2500平方メートルに整備された。市は月延べ1000人程度が利用しているとみている。
同市市民スポーツ課によると、これまでアスレチック遊具や滑り台などと同じ無料の公園遊具として位置づけていた。一方で市内の他のスポーツ団体などから「スケボーだけ無料なのは不公平」などと苦情が来ていた。そこで、野球場や体育館などと同じスポーツ施設として位置づけ、早ければ12月定例市議会に関連法案の提出を検討しているという。
スケボーは若者を中心に競技人口が増加している。NPO法人浦安スケートボード協会の戸倉治郎会長(48)は「世界的に活躍する選手も利用している。裾野を広げる流れに反している。他の施設に比べ多額の維持費がかかるわけでもない」と批判。日本スケートボード協会の競技委員で、同市などでスケートボードショップを経営する本間章郎さん(51)は「利用料が負担で街中で滑るようになる子が増えるのでは」と懸念する。
市は金額は未定というが、利用者からは「せめて年間パスポートなどの割引や、小学生以下は無料などの措置をしてほしい」などの声も出ている。