レーダー照射、米が韓国に発した“警告” ハリス駐韓国大使「『米韓同盟』当然視してはいけない」 2018.12.28 20:30

米軍が、韓国軍への怒りをためている。韓国海軍の駆逐艦が、海上自衛隊のP1哨戒機に、攻撃寸前の火器管制用レーダーを照射したからだ。米軍であれば即座に韓国艦を撃沈しかねない「敵対行為」「軍事的挑発」であるうえ、「北朝鮮の非核化」に向けた日米韓の連携を崩しかねない暴挙といえる。「従北・反日」の文在寅(ムン・ジェイン)大統領がレーダー照射事件について沈黙を続けるなか、世界の軍関係者はあきれ果て、韓国への信頼度をさらに低下させそうだ。

 「当事国ではないので黙っているが、内心は『韓国軍は何てひどいことをしたのか』『非常識だ』と思っている。火器管制用レーダーの照射は、戦争の引き金となりかねない危険な行為だ。訓練ならともかく、予告なしの照射はあり得ない。今回の件は、世界の軍関係者が『韓国が悪い。日本は悪くない』と理解している。日本はもっと怒るべきだ」

 ある米軍関係者は、夕刊フジの取材に、こう冷静に言い切った。

 軍隊といえば、規律と礼節を重んじる組織だが、韓国軍は最近、異常な「反日」行動を続けている。

 韓国南部・済州(チェジュ)島沖で10月に行われた国際観艦式では、海上自衛隊にむき出しの敵意を見せ、自衛艦旗「旭日旗」の掲揚自粛を要請した。海自艦船は観艦式参加を見送った。

 日韓議員連盟代表団が訪韓した今月13、14両日には、韓国海軍が島根県・竹島周辺で防衛訓練を強行した。今回の蛮行は、こうした延長線上で起きた可能性が高い。

 火器管制用レーダーの照射は、相手に突然、拳銃を突き付けるようなもので、軍の国際ルールではタブーだ。米英軍は1991年の湾岸戦争後、イラク上空で対空レーダー照射などを受けると、これを軍事行動と見なして空爆を行った。これが「世界の常識」なのだ。

海自哨戒機は今回、日本海でうごめく中国海軍の潜水艦などを探知する任務にあたっていたとみられる。もちろん、海自と米海軍は連携しており、韓国駆逐艦の行動は事実上、米国への妨害・挑発ともいえる。米軍に警告されてもおかしくない。

 前出の米軍関係者は「日韓はともに米国の同盟国であり、両国がもめるのは良くない。韓国軍は『一切の電波照射はなかった』などと主張しているようだが、今回重要なのは日本がレーダー照射のエビデンス(=証拠)を握っていることだ」と語った。

 だが、米国も内心、韓国には嫌気が差しているようだ。ここにきて、米韓関係のきしみは増している。

 今年7月、米国の新たな駐韓国大使にハリー・ハリス氏が着任した。アジア系米国人で初の海軍大将となり、太平洋軍司令官などを歴任した人物である。

 ハリス氏は当初、「米韓同盟関係の重要性」を強調していた。だが、文政権が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮に接近して、米韓関係もぎくしゃくしだすと、態度に変化が出た。

 朝鮮日報社が発行する韓国誌『月刊朝鮮』は11月、ハリス氏が「米韓同盟は確固として維持されているが、当然視してはいけない」と、異例の警告を発したと報じたという。文政権が北朝鮮との融和に前のめりで、「北朝鮮の非核化」を妨害していることへの反発とされた。

 米韓関係の危機も指摘された。

 朝鮮日報(日本語版)は25日、「八方塞がりの韓国外交、本当の『惨事』はこれからとの声も」というタイトルの記事で、次のように記した。

 「韓米はこの1年間、南北協力の進行速度や南北軍事合意書、防衛費分担金交渉といった主要懸案をめぐり、かなり意見の違いがあった」

「20-30年かけて築いてきた対米・対日外交ラインが積弊(前政権の弊害)と見なされて排除されている状況だ」

 日韓関係に続き、米韓関係も冷え込むなか、日韓の偶発的衝突にもつながりかねないレーダー照射事件が起きた。

 自民党の和田政宗参院議員は、25日のツイッターでこう発信した。

 《韓国駆逐艦の行動は、(日米連携での)中国潜水艦の探査活動を妨害し、日米連携を分断し中国を利するものだ》

 まさに、その通りだ。

 日本政府は現在、今後の対応について着々と準備している。

 官邸関係者は「日韓関係、米韓関係の悪化は、多くの国が望まないが、中国や北朝鮮は喜んでいるだろう。韓国には『自分たちが、どんなひどいことをしたか』を理解させるため、しっかりやるまでだ」と語っている。