日中が首脳会談、安倍首相「競争から協調へ 新たな段階に」

 

国際会議を除けば日本の総理大臣として７年ぶりに公式に中国を訪問した安倍総理。２６日は李克強首相と首脳会談を行い、「日中関係は競争から協調へ新たな段階に入った」と述べました。

笑顔で会話しながら歩く安倍総理と李克強首相。首脳会談は和やかな雰囲気で行われました。

「互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない。この明確な原則を先ほどの首脳会談において、李総理と確認しました」（安倍首相）

「日中関係の発展を根気よく前へ進めるべきであり、新しい衝突は避けなければならない」（中国 李克強首相）

首脳会談終了後の記者発表で、安倍総理は、“経済、安全保障の分野で日中間で幅広い合意がなされた”と発表しました。また、北朝鮮問題についても、「日中両国の共通の目標である朝鮮半島の非核化に向け、引き続き責任を果たすことで一致した」と述べました。加えて東シナ海をめぐっても、李首相と「平和、協力、友好の海にしていくために前進していくことで一致した」ことも明らかにしました。さらに東日本大震災での原発事故以来続いている日本産食品の輸入規制についても、中国側から「科学的評価に基づいて緩和することを積極的に考える」との説明があったことを明らかにした上で、中国側の対応を歓迎すると述べました。

安倍総理はこのあと、習近平国家主席との首脳会談に臨みます。北朝鮮問題や東シナ海をめぐる対応、中国とアメリカの貿易摩擦など、幅広い分野での意見交換を行う予定です。また、来年、日本で開かれるＧ２０サミット前後が有力視される習主席の訪日に道筋をつけたい考えです。