韓国新大統領が日本を「捨てる」日

韓国新大統領が日本を「捨てる」日

次期大統領の有力候補、潘基文・元国連事務総長が1日、大統領選挙へ電撃、不出馬宣言した。帰国からわずか20日。最高では30%台だった支持率はこの間下降の一途で、前日には10%半ばまで落ちていた(複数の世論調査期間)。
「慰安婦問題でも二転三転、やれ選挙資金がないだの、大統領としてのビジョンもまったく感じられなかったが、それでも国連での経験もあるし、側近さえしっかりすればなんとかなると一縷の望みをつないでいたのに…保守はもう終わりだ」保守派支持の60代男性はこうがっくり肩を落とした。
韓国では、朴槿恵大統領の憲法裁判所での弾劾認容を前提に、大統領選へ出馬宣言する候補者が続き、今春を想定した次期大統領選への動きが慌ただしくなっていた矢先だった。
「こうなると、共に民主党の文在寅前代表の独走が続く見込みで、韓国が日本を“捨てる”最悪の状況に陥るかもしれない」(韓国全国紙記者)
文在寅氏の強硬な対日政策

 

次期大統領候補の支持率で1位を走るのは野党の「共に民主党」の文在寅前代表(34.3%、中央日報研究チーム、64歳)で、日本にとって懸念されるのは、その強硬な対日政策だ。
釜山の新たな少女像設置から再び火がついた「慰安婦合意」について文前代表は、「もう一度交渉すべきだ。合意というのが果たしてあったのかもよく分からない」(朝鮮日報、1月16日)と再交渉を前面に打ち出し、さらには韓国内での清算すべき対象として、「サイバー保守勢力」「独裁軍部勢力」、そして「親日勢力」を挙げるなど、「まるで70年代の政策」(前出記者)を掲げている。
しかし、韓国人の知識層に話を訊くと、どれも選挙のためのパフォーマンス、実際に大統領職につけば柔軟な態度にかわるだろうという楽観論が返ってくるが、「読みが甘い」というのは複数の韓国の全国紙記者だ。
「文前代表自身はともかく、何より側近らが日本にまったく関心がない。日本は捨ててもいいという考え方だ。文前代表が大統領になった場合は、日本は相当な覚悟が必要だろう」

「慰安婦合意」は破棄される?
韓国の外交筋の間でも、もし、文前代表が大統領となれば「慰安婦合意」が破棄されるという見方が大勢だ。
「もし合意が破棄されれば、2012年の李明博元大統領の独島(竹島)訪問、天皇に関連した発言などで一気に冷え込んだ日韓関係よりもさらに凍りついた、関係修復不可能な状態に陥るかもしれない」(同前)
日韓の関鍵である「慰安婦合意」については、昨年暮れの世論調査では59%が「破棄」を求めていたが、街の人に話を訊くと、「破棄は当然。当事者不在の合意なんてそもそもなかったも同然なんです。釜山の少女像にしても加害者に被害者のメッセージを送るためのもので日本が口を挟む資格はない」(60代女性)と言う人もいれば、「朴槿恵にはうんざりだから朴槿恵がやった合意は受け入れたくない。ただ、国と国との約束を破れば韓国のイメージも落ちるし、再交渉してもその先がない。少女像自体には賛成だけど、公道とか問題のある場所、独島なんかには建てるべきではないと思うね」(50代タクシー運転手)と、合意破棄を求める人もその思いは複雑だ。
70体を超えるとされる少女像
ただ、元慰安婦の支援団体が主張する「慰安婦合意の10億円は少女像撤去を前提にした」という「新しいフレーム」は韓国社会に浸透しつつあり、少女像も今年末には70体を超えるともいわれる。
選挙は水物、保守派からも大統領代行を務める黄教安首相などの支持率が動き始めている。韓国の選挙は保守vs進歩という枠組みの対決のため、今は文前代表が最有力でも土壇場まで分からない。しかし、日本はまさかの文在寅大統領登場に備えて、韓国との新たなつきあい方の次なるプランを描く段階に入ったことは間違いない。

 

日本国が南朝鮮を必要にしていない。