松戸市
6月2日開業目前の外環道千葉区間で本番さながらの消防訓練[現地レポ]
多様な防災対応にびっくり!
2018年6月2日開通予定の東京外かく環状道路(外環道)千葉県区間[三郷南IC~高谷JCT間]で5月15日、消防訓練が行われた。
本番さながらの緊張感の中、消防・警察・NEXCO東日本の合同で、消防車や救急車、高速パトロールカーなど緊急車両が事故現場に集結。万が一に備え日々鍛錬を行う隊員たちによる、見事な現場対応を魅せてくれた!
半地下区間に備え、外環道の防災対応もさらに入念に行われた
間もなく開通する外環道千葉県区間の様子は、以前掲載した記事でご紹介した通り。
記事でもご紹介した通り、2018年6月2日に開業する三郷南IC~高谷JCT間は、開通区間15.5kmのうち、9.6kmが掘割構造を持つ半地下もしくはトンネル区間となっている。当初高架で計画されたものの、既に多くの区間が住宅密集地であった地元自治体や市民から強く反対。再設計され、半地下コースに変更された。
万が一の有事に備え、掘割区間では約1キロ毎、トンネル区間では約400m毎にそれぞれ非常階段を設置。乗員らを地上へ誘導する設計としている。
また掘割・トンネル内での有事を手前の通行車両に伝える手段として、通常は信号や情報版などで警告を発し進入を抑制するが、外環道千葉県区間ではさらに警告灯照明を採用。より明確に注意喚起を行う。画像や動画を見ると判る通り、明確に「赤い」照明が点滅する。筆者も実際に昼間の晴天下で点灯を見ることが出来たが、なるほど効果てきめんだ。
【訓練】掘割区間で衝突事故発生! 本番さながらの防災訓練を実施
外環道千葉県区間の開業を目前に控え、地元の消防局や千葉県警、そしてNEXCO東日本などが合同で万が一の事故に備えた防災訓練を実施し、その様子を我々報道陣に公開した。
訓練は外環道掘割区間で、追い越し車線上に止まるトラックにマイクロバスが追突するという状況からスタートした。トラックのドライバーは事故の衝撃で身動きが取れない状況。
マイクロバスのドライバーが事故の状況を確認。同時にトラックのドライバーへも声がけしつつ、その後すぐに路上の非常電話で通報した。
NEXCO東日本の管制指令室からは即時に警察や消防など各関係機関に連絡。まずNEXCOの管理隊が乗るお馴染みの黄色い緊急車両が現地に到着。直ちに交通規制を図り、後続車の衝突などの二次災害を防ぐ措置をとった。
2つの自治体の消防が見事な連携で救助・消火活動を実施
その後消防や警察車両がサイレンを鳴らし続々到着。
現場の区間は松戸市内のインターチェンジと市川市内のインターチェンジの間だったことから、それぞれの自治体に属する市川市消防局と松戸市消防局が連携。現場指揮本部の指示をもとに、レスキュー隊や救急隊による救助活動を行っていた。トラックドライバーも無事に救助。救急隊のストレッチャーに載せられ、高規格救急車で病院へ搬送された。
するとトラックから出火!(繰り返すがこれは訓練だ!) ただちに消防隊員による懸命の消火活動が行われる。
マイクロバスの乗員たちも隊員たちの誘導により非常階段に向かい避難完了。トラックも鎮火したようだ。事故発生からおよそ20分で訓練は無事に終了した。
訓練とはいえまさに本番さながらの緊迫感だったが、消防・警察・NEXCO東日本が見事な連携プレイを繰り広げていたのが印象的だった。その模様は下記の動画も併せてチェックして欲しい!