船橋市
村山らむねの贅沢お取り寄せ 国産無ろ過ワインとモツ鍋、晩秋に甘辛楽しむ
秋は新酒の季節ですね。ワインの新酒、ボージョレ・ヌーボーの解禁日は11月15日でした。日本酒にも、早めに出荷する「ひやおろし」というカテゴリーがあります。秋から市場に出回ります。今回取り上げるお酒は無ろ過ワインで、これに合わせたいモツ鍋を紹介します。
にごりワインとも無ろ過ワインとも言われる、このワイン。不純物を取り除くために、ろ過をするのが一般的なワインですが、あえてろ過をしないことで、取り除かれるべきものが入った状態で、瓶詰めされます。
お店で見ると一目瞭然で、何となく濁った色をしていますし、瓶の下の方にはオリのようなものがたまっています。のどごしが柔らかで、優しい味なのが特徴です。これまで、どちらかというと素朴なお酒をあえて取り上げきました。無ろ過ワインも、原始的な作り方に近いといえる製法から生まれています。
まずは、日本唯一のにごりワイン専門ワイナリーという「ヒトミワイナリー」(滋賀県東近江市)です。
<ヒトミワイナリー>AITO Rouge Doux 2018赤 1944円 (税込み)
このワイナリーは日本産のブドウを使った無ろ過ワインを扱っているそうです。大阪のアパレル会社の創業者が1991年に始めたワイナリーで、当初は通常のワイン造りをしていたそうです。しかし、なかなか思い通りのワインが作れず、ワイナリー見学に来たお客さんに、しこみ中のにごりワインを、たまたま飲んでもらうと大好評で、商品化したとのこと。その後、曲折を経てにごりワインだけを作るワイナリーになったそうです。
原料は100%日本産のブドウで、ワイナリー見学にも非常に積極的です。ホームページには料金無料、予約不要、30分程度のワイナリーミニツアーの案内が常時のせてあります。近江の豊かな自然とともに味わってみるのも楽しそうです。
次は奥野田ワイナリー(山梨県甲州市)のにごりワインです。
<奥野田ワイナリー オンラインショップ>2017ハナミズキ・ブラン Cuvee NIGORI Gris 2160円(税込み)
ブドウに付着した野生酵母で低温発酵させて、たまったオリをバトナージュ(かくはん)することで、にごりワインに仕立てているそうです。
ブドウは甲州種。「うま味に富んでいるので、和食との相性も抜群です」(奥野田ワイナリー)と言います。なんとも美しいボトルに濁りの色、そして、ハナミズキを描いたというラベルの絵。1つの世界観があるすてきなワインです。この季節、プレゼントにぴったりです。というか、私がもらいたい。
そして、今着々と注目を浴び始めている東京都内のワイナリー、深川ワイナリー(東京都江東区)です。
<市松屋・深川ワイナリー>深川ワイナリー東京 山形天童 メルロ木樽熟成 無ろ過 2017 3024円(税込み)
ブドウ園併設のワイナリーや、酒造会社のワイナリーだけではなく、生産地からブドウを搬入し、都市で醸造する都市型ワイナリーが近年増えています。都内でも大泉学園の東京ワイナリーや、清澄白河フジマル醸造所が人気を集めています。
「年間2万本しか生産できない小さなワイナリー」という深川ワイナリー。ラベルにあるように山形県天童市の小座間さんが生育したメルロー種を使った、無ろ過ワインです。非常に人気の商品ということで、問い合わせた時には、すでに残り本数が少ない状態でした。ワイナリー直営ショップ「市松屋」では、味噌やしょうゆなどの発酵食品も扱うなど、都市ならではの発信力でワイン文化と和食文化の融合をうたっています。1度は訪れてみたいワイナリー&ショップです。
さて、無ろ過ワインに合わせたいのが、鍋! そう、とうとう鍋シーズン到来です。最近は夏鍋というのも流行し、私も、モツ鍋を何度か夏に食べました。私、モツ鍋好きなんです。
ヘルシーで、野菜がたっぷり食べられる「モツ鍋」。インスタグラムやグーグルで「モツ鍋」を検索すると、店や自宅でキャベツやニラをこれでもかと積み重ねた画像がたくさん出てきます。「映える」鍋としても、モツ鍋はなかなかイケてると思います。
モツは牛や豚の内臓ですが、お取り寄せの場合は牛が材料のことが多いようです。大体、「下処理したモツ、独自のスープ」が基本のセットで、プラスして中華麺やスパイスなどが店のウリとしてつけられています。
モツ鍋と言えば、やはり福岡博多が有名ですね。
<やまや>やまや 博多 もつ鍋 あごだし醤油味(2~3人前) 3600円(税込み)
めんたいこで有名な「やまや」。九州の食品メーカーはめんたいことモツ鍋のどちらも主力製品にしていることも多いです。ここの鍋はモツは牛小腸、スープは味噌味とあごだししょうゆがあります。私はさっぱり好きなので、あごだししょうゆに注目しました。ガーリックスパイスとチャンポン麺がセットになっています。
<久原本家グループ椒房庵>博多もつ鍋セット(味噌味)3780円(税込み)
こちらもめんたいこで定評がある、椒房庵。モツは牛小腸、スープはしょうゆと味噌味がありますが、こちらは味噌味をご紹介。シメのチャンポン麺、にんにくスライスとトウガラシもセットになっています。キャベツとニラと豆腐は自宅でご用意ください。
<やまとダイニング> 和牛もつ鍋(醤油味)250グラム 3999円(税込み)
こちらは黒毛和牛の小腸、しょうゆ味の特製スープ、ラーメン、トウガラシのセットになっています。他に、チーズカレー、キムチ、韓国チゲなどのバリエーションがあります。千葉県船橋市にある同社は焼肉店と食肉の通販を手がけているそうです。
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今回は「ひとみワイナリー」のにごりワインAITO Rouge Doux 2018赤と、「やまとダイニング」の和牛もつ鍋セットを取り寄せてみました。
まずモツ鍋はセットに入っていたスープとコプチャン(牛の小腸)に加えて、キャベツ、ニラ、シイタケ、ニンニク、トウガラシを準備しました。冒頭の写真では、リンゴをイメージ映像っぽく写り込ませましたが、すりおろしリンゴを入れる食べ方もポピュラーなようです。今回はやりませんでしたが、次回は挑戦したいところ。
モツ鍋はもう、ぷりっぷり!驚くほど臭みがまったくなく、またスープが本当においしいのです。シメのラーメンとともにスープをよそったら、家族みなスープを残さず飲み干しました。ニンニクとトウガラシは多めに入れました。キムチもお好みで。コプチャンはちょっと多めを選ぶといいかもしれません。3人で250グラムは少なすぎて、瞬殺でした。
そして、にごりワイン。これがまた本当においしかった。甘く優しい、懐かしい味わい。飲み口が柔らかいので、ごくごく飲んでしまいます。濁っているからこそ、ピュアを感じる、そんなワイン。ちょっと病みつきになりそうです。
ちょっと辛めのモツ鍋に、優しい無ろ過ワイン。少し珍しい組み合わせですが、結果、大正解でした。辛いだけでもない、甘いだけでもない、すてきな食卓になり、お薦めです。
(通販コンサルタント 村山らむね)