船橋市
【東日本大震災7年】花いっぱいIN習志野台 「みんな何か支援したかった」
「被災地の方々と会い、被災地の物産を買って復興の一助にしていただけるとありがたい」
震災の起きた翌年の平成24年に始めた船橋市での東日本大震災の復興支援イベント「花いっぱいIN習志野台」。今年で7度目となるが、主催者の船橋市のともにがんばろう東日本実行委員会、森紳浩(のぶひろ)委員長(59)の思いは、今も変わらない。「福島の人が困っている。手助けしたい」。いても立ってもいられなかったあのときの記憶に突き動かされる。
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震災直後の23年春。東京都内で開かれた福島の復興支援イベントに、銀行員の森さんは駆けつけた。会場にいた福島の農業関係者と会った。その場で「船橋でも復興支援イベントをやりたい」と申し入れた。「それはありがたい」。即決した。
仲間に呼びかけ、初めての被災者支援の集いを開催。当日、福島から来訪した担当者に聞いた。「今、一番困っていることは何ですか」「風評被害で人が福島に来ない」
さっそく復興現地訪問を企画。「震災・風評被害で苦しむ福島に応援に行こう」と呼びかけ、500人を超す応募があった。「みんな、何か支援したかったんです」
11台のバスに分乗して福島県白河市近郊を訪問した。小峰城で惨状を目にした。石垣が崩れ落ち、樹木が根こそぎ倒れており、衝撃を受けた。地元の祭りにも参加し、現地の人々と交流した。「財布を空っぽにして帰る」と、物産品を大量に買い込んだという。
「福島だけでなく東北地方の被災地と交流。継続的に復興支援しよう」と、実行委は40~60代の十数人が中心になって活動を続けている。12月には赤いサンタクロース姿で被災地の仮設住宅を訪問し、クリスマスプレゼントを手渡した。
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11日に行われるイベントには、津波で深刻な被害を受けた宮城県石巻市の漁師たちが、トラックに新鮮な海産物を積み込んで今年もやって来る。実行委が、彼らを支援する「大漁プロジェクト」に取り組んでいる縁で恒例となった。
石巻の漁師代表の阿部英則さん(55)は「震災直後から、ずっと支援してくれっから、応えたい。今年もメンバーがカキやワカメなどを持って行きますよ」と話す。
また、大震災の日に小さな船で巨大な壁のような大波を乗り越えて沖に出て、海上で一夜を過ごしたという体験が絵本「トミジの海」の題材となった石巻の漁師、齋藤富嗣(とみじ)さんも来訪する予定だ。「トミジの海」は県内の学校にも寄贈された。齋藤さんは絵本を朗読するという。
森さんは「まだ、まだ、復興したわけではない。震災を風化させてはいけない」と話す。東北の人との交流などイベントを通じ、復興の手助けを続けることができればいいと思っている。(塩塚保)
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東日本大震災から7年。県内でも震災経験の風化を防ごうと、イベントを行うなどして語り継ぐことの大切さをかみしめる人たちの思いをつづる。
本日、船橋市行田自宅より依頼を受け、お伺い、車椅子にて
船橋市北本町船橋総合病院に通院治療をされ戻りました。