「米朝」中止に“北”が談話 お互いの本音は?

「米朝」中止に“北”が談話 お互いの本音は?
5/25(金) 16:55配信

トランプ大統領による電撃的な米朝首脳会談中止宣言に対し、早くも北朝鮮が反応を見せた。

いつもの対米批判は影をひそめ、対話を継続させたい意思をあらわにしている。

トランプ大統領は「最近の北朝鮮の声明に鑑みて、シンガポールで6月12日に予定されていた米朝会談を、中止することを決定した」と述べた。

トランプ大統領は24日、6月12日に開催する予定だった米朝首脳会談を中止すると発表した。

「われわれの核能力は非常に強力であり、使われないよう神に祈る」と、武力行使も匂わせたが、対話の窓口は開く姿勢も見せている。

ホワイトハウスは会談中止の理由について、実務者協議の現場に北朝鮮の担当者が現れないなど、度重なる「約束違反」があったと説明した。

一方、北朝鮮は25日朝、会談中止の発表について「想定外で遺憾」とのコメントを発表した。

アメリカへの批判は影をひそめ、「トランプ大統領が首脳会談実現のため努力してきたことを、内心高く評価してきた」などと持ち上げつつ、「いつでも、どんな方式でも、向かい合って問題を解いていく用意があることをアメリカ側にもう一度、明らかにする」と対話継続の意思を示した。

北朝鮮は、5月半ば以降、アメリカを批判する談話を相次いで発表し、首脳会談に向けた駆け引きを激化させていたが、トランプ大統領が会談そのものを中止する強硬策に出たため、戸惑いをあらわにしている。

25日朝の労働新聞には、北朝鮮南東部の江原道(カンウォンド)で開通した鉄道を視察した金正恩(キム・ジョンウン)委員長の笑顔が一面に掲載されているが、金委員長は今後の出方が注目される。