市川市
祝「東京外環千葉区間」開通、フツーじゃ見られない高速道路の裏側を公開 あの“非常口・緊急避難路”も
018年6月2日16時、事業計画から約50年の年月を要した「東京外かく環状道路」(以下、外環)千葉区間がいよいよ開通します。
外環千葉区間は1969年(昭和44年)に都市計画が決まり、事業用地の取得から今回の開通まで約半世紀を要した大掛かりな事業でした。高速道路本体だけでも述べ300万人以上の建設従事者が工事や計画に携わり、既に都市化が進んでいた地区に幅員約60メートル、延長約12.1キロに及ぶ道路をズドーンと通したのです。そんな、想像しただけで気が遠くなる大規模な事業をやり遂げた関係者の方々には本当に頭が下がります。
今回は、千葉区間の開通を記念して周辺市民などを招いて開催された開通直前ウオーキングイベントに参加。開通したらもう体験できない、またフツーでは見られない「高速道路の裏側」を紹介します。
●外環とは:都心の外側をぐるりと回る「2つ目」の環状道路
外環は、都心から約15キロ離れた場所をぐるりと輪を描くよう(環状)に整備する計画の道路です。道路ナンバリングは「C3」。東京都大田区を起点に、埼玉県(川口市や草加市など)を回って、千葉県市川市の海岸部に至る総延長約85キロの路線で計画されています。
主な目的は、東京都心部から放射状に伸びる首都高湾岸線、第三京浜、東名高速、中央道、関越道、首都高池袋線、首都高埼玉大宮線、首都高川口線、東北道、常磐道、首都高三郷線、京葉道路、東関東道の各高速道路、路線と相互接続し、都心に集中していた交通をその手前で分散させることで、混雑や渋滞を解消し、交通の流れをスムーズにすることです。2018年5月現在、埼玉区間(大泉~三郷・三郷南)の約33.7キロが先行して開通しています。
今回開通する区間は、外環三郷南IC(インターチェンジ)から東関東自動車道と首都高湾岸線に接続する千葉県市川市の高谷JCT(ジャンクション)までの約15.5キロ。そのうち千葉区間は東京都境の江戸川から高谷JCTの約12.1キロです。途中に松戸、市川北、市川中央、市川南のICと、京葉道路と接続する京葉JCT、首都高速湾岸線、東関東道と接続する高谷JCTの施設ができます(北千葉JCTも計画中)。
併せて、同じ経路で地上を走る一般道の国道298号(外観一般部)も開通します。国道298号は松戸付近で国道6号と、市川市東関道付近で国道357号と接続しています(※1)。
※1:東京外かく環状道路は、一般的には高速道路の「東京外環自動車道」を外環、あるいは外環道として呼称することが多いため、本稿でも分かりやすく外環を東京外環自動車道として記述しますが、正しくは高速道路部の東京外環自動車道(営業路線名)と平行して地上に整備される一般道(国道298号や市区道)も併せた総称です。
外環千葉区間の開通によって、例えば高谷JCTから大泉JCTまでの所要時間が都心ルートの約60分から約18分短縮、同じく高谷JCTから川口JCTまでは約26分短縮。このほか、松戸市役所からディズニーランドまでの所要時間も約70分から約30分へ、約40分も短縮されると試算されています。
なお、最後の「東京区間」(約16.2キロ)は関越自動車道の大泉JCTから東名高速に至りますが、こちらはまだ完成していません。1966年に都市計画が決まりながらも、練馬、杉並、世田谷など千葉区間よりも都市化が進んだ地区を高架で通す計画であったことから周辺住民の反対運動が激しく、事業計画が長期凍結。2007年3月にこれまでの高架構造から大深度地下を通す計画に変更し、2020年度の開通目標で事業が再開されました。しかし、2020年度の完成は困難で、2018年現在の完成時期は未定(※2)となっています。
※2:2018年3月に国土交通省、東京都、東日本高速道路(NEXCO東日本)、中日本高速道路(NEXCO中日本)が行った「東京外かく環状道路(関越~東名)事業連絡調整会議(第6回)」によると、事業は相応に進んでいるものの用地取得、工事それぞれに課題を多く抱えており「少なくとも2020年東京オリンピック・パラリンピックまでの開通は困難」「具体的な開通時期は現時点見通せない」としています。
約50年もの長きに渡る難工事をやり遂げ、外環千葉区間を完成させた累計約300万人の外環事業関係者の皆さん、本当にご苦労さまでした。ありがとうございます。
本日、市川市東菅野自宅より依頼を受け、お伺い、車椅子にて
市川市鬼高ニッケコルトンプラザに行かれました。