千葉市
千葉県議会食堂が13日閉店 55年の歴史に幕 近隣住民ら名残惜しむ
千葉市中央区の千葉県庁議会棟で営業し、千葉県民に親しまれてきた「県議会食堂」が13日に55年間の歴史に幕を下ろす。定例県議会最終日の6日は県議たちも来店し、お気に入りの料理に舌鼓を打って名残を惜しんだ。
同食堂は1963年、旧議会棟で開業。74年に現在の議会棟の完成に合わせ移転した。県議や県職員だけでなく、近隣住民らにも開放してきたが、運営する県調理師会事業団(同区)の撤退で、閉店が決まった。
議会会期中によく利用していた酒井茂英県議(71)は「生姜焼きが好き。初当選以来20年以上通ってきたので、さみしい」としんみり。網中肇県議(45)も「千葉の名産を使った季節料理を出して、県のPRをしてくれた」と感謝した。
先月の閉店発表後は別れを惜しむ客が増加。同僚4人と訪れた50代の会社員女性=稲毛区=は「閉店と知り、2日連続で来た」。店内には常連客が贈った「美味(おい)しい料理ごちそうさま」との垂れ幕が登場し、35年間、同食堂で働いてきた涌井良子さん(70)は「涙が出そう」。鈴木勝身店長(55)は「最後までたくさんのお客さんが来てくれる」と感謝した。
県は後継運営者を募集中で、複数の問い合わせがあるという。8月中に選び、なるべく早く復活させる方針。