インド洪水、死者324人に 「過去100年で最悪」 31万人避難
インド南部ケララ(Kerala)州当局は17日、同州を襲っている洪水の死者数が324人に達したと発表した。同州各地では土砂崩れや冠水被害が発生。当局は、今後さらに天候が悪化する恐れがあるとして、警戒を呼び掛けている。
熱帯の丘陵やビーチで外国人に人気の観光地となっているケララ州は今年、記録的なモンスーンの豪雨に見舞われており、各地では兵士や地元漁師ら数百人がヘリコプターやボートで懸命の救助活動にあたっている。
ピナライ・ビジャヤン(Pinarayi Vijayan)州首相はツイッター(Twitter)に投稿した声明で、同州は「過去100年で最悪の洪水に直面している」と述べ、これまでに324人が死亡したと発表した。
被災地では現在も数千人が孤立しており、停電や通信網の断絶も発生。当局は、今後さらなる豪雨が発生し、被害拡大と死者増加の恐れがあると警告している。
州内では避難所2000か所以上に少なくとも31万人が身を寄せている。当局によれば、州内の道路1万キロ余りが損傷または全壊し、家屋数千棟も被害を受けた。インド内務省の発表によると、モンスーン入りした6月以降の死者数は、ケララ州を含む国内7州で868人に達している。