浦安市
京葉線、発煙で運転見合わせ 10日再開 TDR客ら12万人影響
東京都江戸川区臨海町6のJR京葉線下り線で9日午後3時半ごろ、線路から発煙しているのを運転士が見つけ、JR東日本は東京-南船橋と市川塩浜-西船橋の両区間で運転を見合わせ。同日中の運転再開は見送られた。JRは復旧作業を行い10日の始発から全線で運転再開したが、JR千葉支社によると上下合わせて約200本が運休し、沿線にあるディズニーリゾート(TDR)を訪れた行楽客ら約12万4千人に影響。最寄りの舞浜駅(浦安市)では一時入場を規制し、別の駅までのバスの本数を増やして運行するなど対応に追われた。
同支社によると、発煙があった現場はJR京葉線新木場-葛西臨海公園間の下り線で、線路に流れる電流を鉄橋に伝えないための絶縁体が燃えたとみられる。消防などが消火作業したが、再び火花が出たため、東京-南船橋と市川塩浜-西船橋の両区間で9日の運転を見合わせた。同支社はショートが起きたとみて調べている。
同支社は9日夜、上り線の設備には問題がなかったことから、TDR近くの舞浜駅の乗客らを救済するため、同日深夜から10日未明にかけて計4本の臨時電車を同駅などから運行。同駅から別の路線に向かうバス会社に本数増加を申請したほか、東京駅では新幹線車両を開放し、約180人が一夜を過ごした。
運転見合わせ後の舞浜駅周辺ホテルでは、急きょ当日の宿泊客が20件以上増加したところも。浦安市舞浜のホテルは「(電車の運行が)心配だから宿を確保したと話す客もいた」と述べた。ほかの宿泊施設でも午後6時以降、20~30件ほど当日宿泊が増えたという。
同支社によると、同線は10日未明に現場のレールを交換するなど復旧作業を行い、異常がなかったため始発から運行を再開。発煙の影響で特急10本を含む上下197本が運休した。