船橋市 興福寺中金堂で一般拝観始まる 奈良、300年ぶり再建
世界遺産・興福寺(奈良市)で江戸時代の焼失後約300年ぶりに再建された伽藍(がらん)中核である中金堂(ちゅうこんどう)の一般拝観が20日、始まり、多くの人が木造建築の威容を仰ぎ見るとともに荘厳な堂内を拝観した。
中金堂は奈良時代に創建されたが、焼失と再建が繰り返され、江戸時代に失われた後は仮堂でしのいできた。同寺は「天平回帰」を目指し、中金堂の再建を実現。今月7日から5日間、落慶法要が営まれた。
中金堂は幅約37メートル、奥行き約23メートル、高さ約21メートル。本尊は釈迦如来坐像、脇侍は薬王(やくおう)・薬上(やくじょう)菩薩立像(重文)で、四天王立像(国宝)も並ぶ。高僧たちを描いた「法相柱(ほっそうちゅう)」も復元され、参拝者は鮮やかな絵に見入っていた。
千葉県船橋市から訪れた女性(69)は「柱の色や仏像が素晴らしい。映像で見るよりも実物の方が良かったです」と話していた。