上野動物園  シャンシャン狂騒曲⑦

上野動物園     シャンシャン狂騒曲

上野動物園(東京都台東区)のジャイアントパンダの子供、シャンシャン(香香、雌)が19日午前9時45分から一般公開されるのを前に、早朝から同園前には多数の報道陣が集結。観覧は抽選制で時刻も決まっているためか混乱はみられないが9時半の開園を前に、9時から入場券購入を待つ列ができた。開園を待ちきれないファンが白い息をはきながら、パンダへの愛を語った。

午前9時45分からの観覧を引き当てた千葉県習志野市の無職、鈴木由美子さん(45)は「当選はびっくりするとともに、非常にうれしかった」と、当選を知らせるメールと持参したパンダのぬいぐるみを見せた。

10日ごとに上野動物園が公表するシャンシャンの映像を毎回チェックしていたといい、「親心のような気持ちで見守ってきた。木登りや柵登りなど、できることが増えていくところも愛らしく、今日も元気に遊んでいる姿を見られればいいなと思う」と話した。

一方、落選した鈴木さんの友人で宇都宮市の会社員、手塚寿世さん(46)は、「絶対に見たいという気持ちが強すぎて外れたのかも…」と落胆したが友人の鈴木さんに誘われ、所用で今朝まで滞在していた静岡県掛川市から朝イチの新幹線でかけつけた。「一般公開初日の華やかな雰囲気を楽しみたい」と、笑顔を見せた。

一般公開では、シャンシャンの負担と混雑を避けるため、来年1月末までは観覧を1日当たり2時間半、抽選に当選した400組(最大2000人)に制限。19~28日までの観覧には24万7083件の応募があり、初日の19日は1万8323件で当選倍率は46倍だった。最高は祝日の23日で144倍の狭き門となっている。