千葉市  “総選挙”で1位 パンダに負けないレッサーパンダの魅力って

千葉市    “総選挙”で1位 パンダに負けないレッサーパンダの魅力って

 

上野動物園のジャイアントパンダ「シャンシャン」が人気だが、「レッサーパンダ」も負けていない。

釧路市動物園の「コキン」は、昨年、同園で20年ぶりに生まれたメスのレッサーパンダ。誕生日はシャンシャンより2週間余り遅い6月28日で、もうすぐ1歳だ。実は生後50日で母親を亡くしたため人工保育で育てられた。生後3カ月で一般公開されてから、人懐っこいしぐさで人気を呼んでいる。

愛媛県立とべ動物園で実施された「アニマル総選挙2018」の「超かわいい部門」で1位に輝いたのは、オスのレッサーパンダ「砥々丸」(2歳)だった。人気者のホッキョクグマ・ピースを抑えての快挙である。

いしかわ動物園(石川県能美市)の「アクア」(7歳)は、つり気味の目と丸顔がカワイイと評判。同園唯一のオスのレッサーパンダで、3頭のメスの父親でもあるが、ほとんど育児はしないとか。見た目とは裏腹に、昔の“ニッポン男児かたぎ”なのか。

静岡県静岡市は「レッサーパンダの聖地」をPR中。世界的に生息数が減少しているなか、静岡市が国内のレッサーパンダの飼育指導と繁殖管理を担っているからだ。静岡市立日本平動物園には現在、7頭のレッサーパンダがおり、その様子を随時SNSで公開。気になる人は〈レッサーパンダの聖地・静岡市〉で検索を。

■世界の飼育数の7割以上が日本に

真打ちは千葉市動物公園の「風太」。後ろ足で立つ姿が一世を風靡したのはご存じだろう。その元祖アイドルレッサーパンダも7月5日で15歳。人間なら還暦を越える頃だが、人気は衰え知らず。6月から園内で生い立ちを振り返る写真展を開催しているほか、約半年間にわたりさまざまな誕生イベントが催される。

風太を長年追いかけている民間団体「風太ァズ」代表の風子こと中野志保さんはこう言う。

「風太が15歳を迎えることで再びマスコミの注目を集めているのはもちろん、昨年、流行したアニメ『けものフレンズ』の影響もあるでしょう。もうひとつは、シャンシャンブームで、動物園自体に注目が集まっていること。それらが相まって、レッサーパンダの魅力に気づく人が増えているのではないでしょうか」

レッサーパンダは、世界の飼育数の7割以上が日本に生息。シャンシャンより身近なアイドルに、この週末、会いに行ってみては?