市川市   市川市文学ミュージアム

市川市       市川市文学ミュージアム

市川市ゆかりの作家、永井荷風が深く交流した女性らに焦点を合わせた企画展

 

「永井荷風展-荷風の見つめた女性たち」が、市川市文学ミュージアム(同市鬼高)で開かれている。花柳界やカフェーなどで生きた女性らの実像に迫る写真や愛用品、貴重な荷風の遺品など約150点を展示している。

荷風は明治12年、東京で生まれた。父親は高級官僚だった。20代で米国とフランスに遊学。帰国後、現地での体験を基にした「あめりか物語」や「ふらんす物語」を執筆。一躍、注目を集める。

新橋や銀座、玉の井、浅草などに通い、芸者や踊り子たちと交流を続けた。当時の時代風俗を背景に彼女たちをモデルとして「●東(ぼくとう)綺譚(きたん)」や「つゆのあとさき」などの作品を執筆。女性たちの実像を生き生きと、情感豊かに描いている。戦後、市川に移住。晩年まで日記文学「断腸亭日乗(にちじょう)」の執筆を続けた。昭和34年、京成八幡駅近くの自宅で死去。79歳だった。

企画展は「断腸亭日乗」起筆(大正6年)百年を記念して開かれた。「異国女性の気風」「憧れの花柳界」「最先端のカフェー」「玉の井はユートピア」「新しい時代の到来」ーの5章に分かれている。

文学的素養が豊かだった芸者、八重次(やえじ)の舞扇や漆箱、枕など。「●東綺譚」に登場するお雪のモデルと推定される若い女性の写真。フランス文化などに関心が深く、戦後も交流が続いた阿部雪子と荷風を行徳橋近くで撮影した写真。そして荷風が愛用した帽子や下駄、机、文筆類など興味深い資料を間近で見ることができる。また、文学ミュージアムの職員らが荷風が生きた時代の女性に扮(ふん)して撮影したパネルも展示しており、印象深い。

柳澤真美子学芸員は「荷風先生は花柳界などで生きた女性を分け隔てなく、観察し、細やかに描いた。市川で死ぬまで執筆を続けた」と説明している。

2月18日まで。平日午前10時~午後7時半、土日祝日午前10時~午後6時。一般500円。月曜休館。

 

本日、市川市大野町自宅より依頼を受け、お伺い、車椅子にて

市川市菅野東京歯科大学市川総合病院に

通院治療をされ戻りました。