市川市  千葉商大、高校生に図書館開放

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千葉商大、高校生に図書館開放 県立国府台高と協定 学長「他の高校にも拡大」

市川市国府台にある千葉商科大学(原科幸彦学長)と千葉県立国府台高校(石塚由乙校長、生徒962人)は18日、図書館の利用に関する協定を結んだ。同高の生徒・教員が同大図書館を利用できるようになり、両者は高校生の自主的な学びの機会が増えることを期待する。同大によると、私立大と県立高校の同様の協定は県内初という。

同大図書館は約61万冊のほか、雑誌約2700種、視聴覚資料約6千点を所蔵し、県内大学図書館では千葉大学に次ぐ2番目の規模という。既に18歳以上の市民には開放していたが、年齢が満たない高校生は利用できなかった。一方、同高は古い本が多く、予算不足から新規に蔵書を増やすのが難しい状況だった。

両者は、国府台地区周辺にある教育機関などでつくる「国府台コンソーシアム」のメンバーで、定期的に意見交換を行う中、両者の課題を解決し、調べ学習などで高校生にも図書館を利用してもらおうと、今回の協定締結を決めた。対象は同高の生徒と教員で、申請すると自由に図書館の蔵書を利用できる。

同日、千葉商科大で協定締結式が行われ、原科学長と石塚校長が協定書に署名した。石塚校長は「大学の充実した図書館を活用させていただくことで、生徒・教員の主体的な学びが充実することを確信している。これを好機ととらえ、さらなる人材育成を目指したい」とあいさつ。

原科学長は「61万冊という蔵書を誇っているが、これを大学だけで使うのはもったいない。高校生にも使ってほしい。まずは国府台高校で、さらに他の学校にも広げていきたい」と語り、同高を皮切りに他校にも図書館を開放していく考えを示した。