平昌五輪トラブル続出…ボランティアが開会式リハをボイコット
9日の開幕を目前に控えた平昌冬季五輪の会場周辺で、トラブルが続出している。3日に行われた開会式のリハーサルで、極寒の中で働くボランティアが待遇改善を求めてボイコットする騒ぎが起こった。2日には選手村でロシアの五輪組織委員会所属の男性職員が、韓国人女性にわいせつ行為を行ったとして警察が捜査に乗り出す事態に。4年に一度の冬の祭典は、無事に開催できるのか!?
リハーサルは3日午後8時から平昌五輪スタジアムで行われたが、組織委関係者によると、参加予定だったボランティア249人のうち、式典進行の業務を担当していたスタッフ109人が、昼の集合時間を過ぎても姿を見せなかった。
その後、ボイコットしたボランティアの代表3人が組織委に、極寒の屋外で1時間以上待たされることもある移動バスの不備について改善を直談判。組織委幹部が謝罪し、午後8時の式典開始までに71人が業務に復帰した。
大会組織委にとって、頭の痛い問題がめじろ押し。懸念は厳しい寒さだ。日本と同じく韓国でも厳冬となっており、平昌周辺の2月の平均気温は氷点下4・5度。だが1月25日に氷点下23度を記録するなど冷え込む日もある。そんな状況で、当初はドーム形が検討された五輪スタジアムには予算削減のため屋根がなく、観客や選手たちは寒風にさらされる。
地元メディアによると、五輪機運を盛り上げようと同会場で昨年11月に行われたK-POPのコンサートで、少なくとも6人の観客が低体温症となり救急搬送された。関係者は戦々恐々だ。
大会組織委ではスタジアムに防風幕を張り、観客に使い捨てカイロ、毛布を配布するなど対応する。韓国気象庁などが大会をサポートするため計66人の天気予報チームを発足。開会式が行われる9日は曇りのち晴れ、最低気温も氷点下9度(3日午後9時現在)としている。
また、大会組織委員会によると2日午前10時半ごろ、ロシアの五輪組織委の男性職員が、1日に開村式が行われた選手村内で案内業務を行っていた20代の韓国人女性従業員の手を握り、腰に手を回して抱き上げるなどのわいせつ行為を行った。事態を重くみた警察が捜査に乗り出している。