松戸市          セブンvsファミマ 「ガッツリ系ラーメン」を食べ比べてみた

 全国的に人気が広がる、『ラーメン二郎』に代表されるようなガッツリ系のラーメン。パンチが効いた豚骨醤油のスープ、食べごたえがある極太麺、大量に盛られた野菜といった特徴が基本となっているが、ついにセブン-イレブンとファミリーマートがそんなガッツリ系ラーメンを発売し話題となっている。

 そこで、マネーポストのコンビニグルメ担当記者Aが、セブン-イレブンとファミリーマートのガッツリ系ラーメンを実食比較。その魅力に迫った。ちなみに、記者Aは二郎のようなガッツリ系ラーメンをこよなく愛する“ジロリアン”ではなく、何度が食べたことがある程度の“二郎素人”。あくまで、“非ジロリアン”として、フラットな目線で比較したい。セブンのガッツリラーメンは人気店がプロデュース

 セブン-イレブンで発売中なのが『中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン(豚骨醤油)』(550円、税込み以下同)だ。千葉県松戸市に店舗を構えるラーメン店「とみ田」が監修した電子レンジで温めて食べるタイプの豚骨醤油ラーメン。「とみ田」は同じく松戸市内に「雷本店」というガッツリ系ラーメンの店舗のプロデュースもしている。

 ガッツリラーメンということでやはり気になるのが、その量だ。原材料表示を見ると内容量は640g、麺は200gとなっている。1包装あたりのカロリーは706kcalだ。

 そして、麺の上にはたっぷりのもやしと少量のキャベツ、そして1切れのチャーシュー、刻みニンニク、青ネギがトッピングされている。店舗で食べるガッツリ系ラーメンに比べると野菜の量はそこまで多くは感じないが、コンビニラーメンとしてはかなり多い方だろう。

 麺の太さは約5mm。コンビニラーメンというと、どうしてもフニャッとした食感の麺が多いが、この『豚ラーメン』ではしっかりと噛みごたえがあり、その点についてはガッツリ系ラーメンの特徴を再現している。

 スープはガツンとした醤油の風味とたっぷりなアブラが主張。ガッツリ系ラーメンを頻繁に食べていない人でも、「なるほど、これがガッツリ系ラーメンか」と分かるくらいのインパクトがある。

チャーシューは1切れだけで、少々物足りなさもあるが、脂身が多くホロホロした食感もしっかり味わえるので、ガッツリ系の定番の味を体験するという意味では高ポイントと言えそうだ。マイルドで食べやすさもあるファミマ

 ファミリーマートでは『野菜マシにんにく醤油ラーメン』(550円)が販売中。原材料表示に内容量は記載されていないが、1包装あたりのカロリーは555kcalで、セブン-イレブンの『豚ラーメン』よりもカロリーは少ない。

 こちらの『野菜マシにんにく醤油ラーメン』に入っている具は、もやし、キャベツ、小さく刻まれたチャーシュー。その上に一味唐辛子がふりかけてある。商品名に「野菜マシ」と入っているように、確かに野菜は多めな印象。特にキャベツの割合は、セブン-イレブンの『豚ラーメン』より多そうだ。

 麺の太さはセブン-イレブンとほぼ同じで約5mm。しかし、セブンの『豚ラーメン』に比べると多少柔らかめ。お店で食べるガッツリ系ラーメンと比べると、噛みごたえに物足りなさを感じるかもしれないが、食べやすさという意味では初心者にはありがたい。

 豚骨醤油のスープは、セブン-イレブンの『豚ラーメン』よりもマイルドな味わい。醤油の強い風味がガツンとくるという感じではなく、にんにくが強めの醤油ラーメンといった雰囲気かもしれない。味が濃すぎて途中で飽きてしまうという感じではないので、たくさんの野菜と麺を最後までしっかり食べられる。

 チャーシューは細かく刻まれているので、ホロホロ感を楽しむことはできないが、クセもあまりなく、食べやすい印象となっている。本格的なセブン-イレブン、初心者でもいけるファミマ

 セブン-イレブンの『中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン』とファミリーマートの『野菜マシにんにく醤油ラーメン』を比較した印象としては、ガッツリ度が高いセブンと初心者でも食べやすいファミマといったところだろうか。

 さすがは人気店の監修ということもあり、普段からガッツリ系ラーメンを食べているという人々のツボを抑えているのがセブン-イレブンの『中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン』。一方、ファミリーマートの『野菜マシにんにく醤油ラーメン』は、ガッツリ系ラーメンの要素をコンビニラーメンの枠内に上手く落とし込んだといったイメージかもしれない。必ずしも方向性は同じではない、似て非なるガッツリ系ラーメンと考えたほうがよさそう。

ちなみに、両者とも電子レンジで温めるのにかかる時間が少々長めだ。セブン-イレブンの『中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン』の電子レンジ加熱目安時間は500wで7分20秒、1500wで2分20秒、ファミリーマート『野菜マシにんにく醤油ラーメン』は500wで5分40秒、1600wで1分55秒となっている。食べるまでにそれなりに時間がかかってしまうという点は覚えておいたほうがいいかもしれない。

 ガッツリ系ラーメンというと、行列ができる人気店も多く、さらには注文方法や店内マナーなどにも独特のルールがあったりして、初心者にはハードルが高いという印象もあるだろう。しかし、コンビニのガッツリ系ラーメンであれば、そういったルールを知らなくてもその雰囲気や味の片鱗を550円で手軽に楽しむことができる。単純にお腹を満たすというだけでなく、ガッツリ系ラーメン体験をできるという意味でも、この2商品は試してみる価値があると言えそうだ。