松戸市   <柏レイソル>必ず1年で復帰を 

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<柏レイソル>必ず1年で復帰を サポーター、願い込め熱く声援

 

またこの舞台に帰ってきて-。来季のJ2降格が決まった柏レイソルは1日、地元・柏市の三協フロンテア柏スタジアムでJ1最終節のガンバ大阪戦に臨み、4-2で勝利した。試合終了後、大谷秀和主将は満員のスタンドに向かい、「必ず1年で昇格する」と約束。瞳に涙を浮かべたサポーターたちは、戦いを終えた選手たちへ惜しみない拍手を送り、J1復帰を信じ「柏レイソル、最高!」と声をからした。

レイソルは先月24日、J1残留を懸けたセレッソ大阪戦で白星をつかんだが、残留争いの他チームも勝ったため、9季ぶりのJ2降格が決定。ホームでの最終戦チケットは試合前に完売し、1日は黄色いユニホームに身を包んだレイソルファンが客席を埋め尽くした。

試合は、熱い声援を背にレイソルイレブンが躍動。前半11分に鈴木大輔選手がヘディングで先制点を奪取すると、同点の45分には瀬川祐輔選手が勝ち越しゴール。後半もレイソルの勢いは止まらず、さらに2点を追加して相手を一蹴した。

今季初の連勝で意地を見せた一戦に、スタンドは歓喜に沸いた。茨城県取手市の会社員、佐々木寛さん(37)は「この前(前節)と今日の勝利が、2018年で一番うれしい出来事」と顔を紅潮させて大喜び。柏市の会社員、中村貴則さん(41)は「選手たちの『勝ちたい』という気持ちが伝わってくる。降格が決まったからといって、力が抜けるチームではない」と誇らしげだった。

試合後にセレモニーが行われ、岩瀬健監督が登壇。「目の前の全ての試合に勝つため取り組んできたが、期待に沿うような結果を残せず、大変悔しい」と降格を謝罪し、「最後の試合で選手が見せたものは、必ず今後につながると信じている」とかみしめるように言葉をつないだ。

続いてあいさつした大谷主将も「期待を裏切り、大きな責任を感じている」と悔しげな表情。「必ず1年で昇格できるよう、全力で戦う。サポーターの皆さんも一緒に戦ってくれたら」と頭を下げると、盛大な拍手がスタジアムを包み込んだ。

ハンカチで目元を拭いながら大谷選手の姿を見守った松戸市の主婦、藤井由紀子さん(31)は「降格してもレイソル愛は変わらない。逆境の中、終盤で勝ってくれた選手に最高の夢を見せてもらった」とほほ笑み、選手たちと共に前を向いた。