松戸市
ゲームで夢中、子どものリハビリ…デジタルアート活用「またやりたい」
障害や病気がある子ども向けに、デジタルアートを使ったリハビリ「デジリハ」の開発を都内のNPO法人が進めている。壁や床に投影した映像で遊びながらリハビリができる内容だ。開発は難病の子どもを持つ母親を中心に、プログラミングを学ぶ子どもも参加。10日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で始まる国際福祉機器展で、デジリハの体験コーナーが設けられる。
千葉県松戸市の千葉西総合病院のリハビリ室。手足にまひがあり、同院へリハビリに通う特別支援学校小学部3年の斉藤千華さん(8)が、壁に投影されたうさぎを夢中で見つめていた。千華さんは両手で操作用のボードを握り、腕を左右に振ると、うさぎも左右に動く。
空から降るハートやりんごをうさぎがキャッチすると得点が増え、ゲームは見事にクリア。「もう1回やりたい!」と繰り返す千華さんの姿に、母親の明美さん(44)は、「普段のリハビリは途中でグズっちゃうこともあるけれど、今日は本当に楽しそう」と笑顔を見せた。
デジリハを開発するのは、音楽やアートで医療や福祉の課題解決を目指す都内のNPO法人「Ubdobe(ウブドベ)」だ。代表の岡勇樹さん(37)が、映像が人の動きに反応して動くデジタルアートで遊ぶ子どもたちを見て、「リハビリに生かせないか」と考え、開発に乗り出した。
同法人は今後、様々な障害に合ったリハビリができるデジリハのモデルを作り、2020年までに全国に広げたいという。国際福祉機器展は12日まで。デジリハに関する問い合わせは、同法人(info@ubdobe.jp)へ。