浦安市 オリエンタルランド
浦安市舞浜1-1
<オリエンタルランド>社長「ファストパス」デジタル化検討
ディズニーランド(TDL)とディズニーシー(TDS)を運営するオリエンタルランドは、事前発券でアトラクションに優先入場できる「ファストパス」のデジタル化を検討する。情報技術(IT)を活用して待ち時間を短縮し、来園者の満足度を高めたい考えだ。
上西京一郎社長が毎日新聞のインタビューで明らかにした。現在のファストパスは紙製で、来園者はいったんアトラクションまで移動して取得する必要がある。これを園内のどこからでもスマートフォンなどを通じて取得できる仕組みにする。
2022年度のTDS大型拡張に合わせて導入する案が有力。現在49万平方メートルのTDSは四つのアトラクションや高級ホテルなどを新設し、14万平方メートル広くなるため「効率よく回れるよう、ITを活用した情報提供に力をいれていく」と述べた。
米国や中国の施設の一部では、既にスマホなどで取得できる仕組みを導入済み。東京については「(海外と)同様の仕組みを使うか、自前で考えるか、いろいろな可能性がある」と具体策を詰める考えを示した。
ディズニーリゾートの来園者数は5年連続で3000万人を超えた。混雑が深刻化しており、長時間の順番待ちに対する不満は根強い。今年7月にアトラクションやレストランの待ち時間を表示するスマホアプリを導入したが、改善の途上だ。
人手不足を解消するため、入園チケットの販売など単純なサービスについては自動化・機械化の検討が必要との認識も示した。自動化によって人員配置を見直せば「来園者とのコミュニケーションやサプライズのパフォーマンスの機会が増えるなど、ソフト面でも充実が図れる」と強調した。
現在のTDSは「大人」をターゲットにしているが、「ディズニーのベースはファミリーエンターテインメント」と述べ、拡張部分は子どもを含めた幅広い年代の人が楽しめるエリアにする考えを示した。