習志野市
小さな琉球パワーヒッター・洲鎌夏子/世界女子ソフトボール選手権2018
代表で最も小柄な159cm、普段は沖縄出身らしいおっとりとした性格だが、一たび打席に立てばパンチ力のあるバッティングが持ち味のパワーヒッターへと変貌する。初出場となった2016年の世界ソフトボールでは様々な打順で起用され、9試合に出場しチーム2位の打率.409をマーク。銀メダル獲得に貢献した。
しかし、宇津木麗華日本代表監督になり「国際大会では長打が大事になる。長打でプレッシャーを与えたい」という考えの中、2017年6月、これまで単打や小技を軸としたプレースタイルから、長打を狙える打撃フォームへの改造を決意。タイミングの取り方からすべてが変わってしまうリスクよりも、代表生き残り、そして東京五輪での金メダルへの思いが勝り、フォーム変更を決断した。
決死の思いで練習と試合をこなしていくことで徐々にフォームもなじんでいき、去年の東アジアカップで打率.500で最優秀選手、日米対抗では先制ホームラン。さらにUSAワールドカップでは打率.490、チームトップの10得点と着実に結果を残し、シーズン最後の国際大会JAPAN CUPでもアメリカとの決勝で同点ホームランを放った。2017年の国際試合32試合に先発し、3番を16試合、4番を4試合、5番を9試合、6番を3試合と主に中軸で起用されるなどキーマンとして活躍。
2大会連続で選ばれた8月の世界ソフトボールでは今度こそ金メダルを…31歳で迎える東京五輪へ、“小さな琉球パワーヒッター”が自らのスイングで未来を切り開く。