国連を舞台に 中朝外相が極秘会談
国連を舞台にした北朝鮮外交が活発化しています。北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が中国の王毅外相と極秘で会談していたことがわかりました。
ニューヨークに滞在3日目、北朝鮮の李容浩外相は記者団の問いかけに無言のまま、宿泊先から国連本部へと向かいました。
26日、アメリカのポンペオ国務長官と会談した李外相ですが、その直前、中国の王毅外相と国連内で極秘に会談していたことがわかりました。ポンペオ長官の訪朝について、中国の承認を求めたとみられます。
「スウェーデンは北朝鮮問題で積極的な役割を果たしています。北朝鮮の李容浩外相を招きましたし、その先の調整もしてきました」(スウェーデン ヴァルストローム外相)
また、李外相は26日、スウェーデンとも接触したことがわかりました。スウェーデンは現在、安保理の非常任理事国で、李外相は、制裁の解除に向け、協力を要請したとみられます。
「北朝鮮の完全な非核化が実現するまで、安保理制裁はきちんと履行されなければならない」(アメリカ ポンペオ国務長官)
一方、27日には北朝鮮をめぐる安保理会合が開かれ、アメリカは「制裁解除は非核化の後だ」と改めて強調。これに対し、ロシアは「北朝鮮は非核化に向け前向きな措置を取っている」と評価し、制裁緩和に向けた決議案を起草すると表明しました。
中国も制裁緩和を唱えていて、北朝鮮をめぐるアメリカと、中国、ロシアの駆け引きが激化しそうです。(28日04:10)