米大統領、ブラジル大統領と会談 NATOなど加盟を支持  3/20(水) 6:12配信

 
トランプ米大統領は19日、米国を初めて公式訪問しているブラジルのボルソナロ大統領とホワイトハウスで会談し、北大西洋条約機構(NATO)や経済協力開発機構(OECD)など国際機関へのブラジルの加盟を後押しする姿勢を示した。

ボルソナロ氏は元軍人で、一国主義的な政策や反体制主義的な発言から「ブラジルのトランプ氏」とも呼ばれてきた。[nL3N1X9237]会談の冒頭で両首脳は互いに自国のサッカーチームのユニフォームを贈呈するなどし、友好ムードを演出した。

今回の会談では主要な決定事項はないとの見方が出ていたが、トランプ大統領はNATOやOECDなどの主要な国際機関でのブラジルの存在感を高めることに少なくとも口頭で支持を表明した。

トランプ氏は共同記者会見で「NATOであろうが、同盟に関係するものであろうが、われわれは極めて前向きに検討する」と述べたほか、ブラジルのOECD加盟に対する支持も表明した。ブラジルは2017年にOECD加盟を申請している。

トランプ氏とボルソナロ氏は、両国間の貿易をいかに拡大し、貿易障壁を撤廃するかについて協議。トランプ氏は「ブラジルは素晴らしい製品を作っており、われわれも素晴らしい製品を作っている」とし、両国の貿易はこれまでも良好な状態だったが、さらに良くするこができると強調した。

米国とブラジルは19日、小麦や豚肉、牛肉などを中心に農業部門の貿易障壁撤廃に向けた措置で合意した。

ブラジル最大の貿易相手国としては中国が何年も前に米国にとって代わっており、ブラジル経済相は前日、米国に対しブラジルに市場をさらに開放するよう要請している。トランプ大統領はこのほか、ベネズエラを巡る問題での協力についても協議することも明らかにした。