浦安市 <千葉地裁>TDL従業員パワハラなど訴訟 会社争う姿勢
ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)のショー出演者の女性契約社員2人が過重労働やパワハラで苦痛を受けたとして運営会社オリエンタルランド(同市)に約755万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、千葉地裁(阪本勝裁判長)であり、被告側は争う姿勢を示した。
この日は原告の意見陳述があった。20代の女性は重さ10~30キロの着ぐるみでショーに出演し、神経などを圧迫される「胸郭出口症候群」と診断され労災認定を受けたといい、「けがをしたら終わりでフォローもないという職場。このままでは夢の国に未来はない」と話した。上司から「30歳以上のばばあはいらない」などと暴言を言われたという30代の女性は「閉鎖空間でいじめやパワハラが起き、外部に話すな、とも言われている。安心して働ける場所に変えたい」と訴えた。
被告側は訴状に対する答弁書で原告側の請求棄却を求めた。20代の女性については「労災認定の記録には『胸郭出口症候群の発症は確認できない』との意見が記載されている」と指摘。30代の女性については「パワハラ発生時に女性と(発言の)相手方が同時に勤務していたことを確認できない」などとした。
弁論後に原告と弁護団が会見し、広瀬理夫弁護士は「誠意をもって応じる姿勢がない」と被告側を批判。演じたキャラクターやショーの具体名について、原告には守秘義務があるとして被告側から口止めされていることも明かした。