習志野市 習志野高・古谷投手「勝てる投手になる」

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<ドラフト>地元ロッテ6位指名 習志野高・古谷投手「勝てる投手になる」

 

「素直にうれしい」。25日に行われたプロ野球のドラフト会議で、今夏に甲子園を目指して激戦を繰り広げた千葉県内高校球児3人が指名され、喜びをかみしめながら、厳しいプロの生活に向けて表情を引き締めた。

両手を握りしめ、緊張しながら指名を待った習志野高、古谷拓郎投手(18)の表情が、笑顔に変わった。地元千葉ロッテから6位指名されると、同高生徒らが盛大に祝福。「指名されないんじゃないかと不安だった。みんなの笑顔を見て、ようやく実感が湧いた」と喜びに浸った。

鎌ケ谷二中の軟式野球部出身。名門習志野高へ進むが「最初は野球を何も知らず、プロなんて雲の上。行けると思っていなかった」と振り返る。大会では涙を繰り返した。2年夏の県大会は、決勝で1アウトも奪えず降板。主要大会で背番号1を付けたのは春の県大会のみ。最後の夏は西千葉大会準決勝で中央学院にサヨナラ本塁打で敗戦。延長十回に自ら投じた1球が左翼席へ運ばれ、甲子園には一度も出場できなかった。

スカウトから注目された2年秋、「憧れだった」プロへの熱意を強めた。体重は70キロ台後半まで増し、最高球速は3年夏に146キロを計測。182センチの長身は、カーブなど4種の変化球も操る。「いろんな球種で的を絞らせない投球」が最大の自信と支えになった。

号泣した夏から3カ月。「マリンで喜んだことがない。リベンジしたい」と語る。習志野高からロッテへの指名は2千本安打達成の福浦和也選手(42)以来。「長く活躍し、地元で応援され勝てる投手になりたい」。名門の誇りを胸に、マリンで笑える日を目指す。